『嫌なら観るな』はプロの台詞じゃない。 - コミュニケーション博士の話し上手になる方法

『嫌なら観るな』はプロの台詞じゃない。

『嫌なら観るな』はプロの台詞じゃない。

突然ですが言い切っちゃいます。これは真理です。芸能人が視聴者にクレームを言われて『嫌なら番組を観なきゃいい。』はプロの台詞じゃありません。 お店にクレームを出されて『嫌なら店に来なくていい。』も同じです。こんな言い方してみっともないです。プロはもっとかっこよくあるべきです。

おいおい。これはいったいどういうことだ。いきなり何を言っているのでしょうか。 だって店員さんも客に嫌われる覚悟があって言ってるんだからいいだろ。こちとら会話が上手くなりさえすればよかったのに。ついていけません。お門違いです。

当店のサービスが気にいらないなら来なくて結構です。

主にクレーム対応で店員さんがキレた場合に聞く言葉です。まぁこれは正論ですよ。客にはお店を選ぶ権利があるのだ。あらゆる業種に似たようなお店は存在するのでお店を変えればいいだけです。

その結果、場合によってはお客に嫌われてネットで拡散して売り上げが減るかもしれませんが、それも覚悟の上です。どうせ芸能人でもないお客がSNSで不買運動を起こしても大した人数は集まりません。

逆に悪者になるかもしれませんね。『そんなことでクレーム出すほうがおかしい。』みたいな。なぜなら世の中は他人の主張は否定から入る人ばっかりなので。それが社会です。十分考えられる未来です。

客層の絞込みはビジネスの基本

これもいろんな偉い人が言っている黄金説です。『商品は全員に売ろうと思ってはいけない。客層を絞って狙い撃ちした商品開発やサービスをしなさい。』みたいな。 広く売ろうとすると特典が何もない薄い商品になります。

なので『当店のサービスが気にいらない客は無視する。』というのは理にかなった戦略です。『嫌なら観るな』はかなり正解に近いです。

ネットは怖い

さて。客層を絞って狙い撃ちしなさい。というところまで理解できました。だからやっぱり当店のサービスが気に入らないお客様は来なくて結構です。 だから芸能人が『嫌なら観るな』というのも正論です。なにも悪くない。じゃあ最初から言うなよ。

と、思った方もおられることでしょう。ホントそのとおり。ごめんなさいとしか言えない。こういうこともあるのです。だからネットは怖い。 すべてのウェブサイトのページで必ずまともなことが書いてあると思ったら大間違いです。ここは間違いだらけのサイトです。失敗しましたね。

要は『こんな嫌われる言い方をしなくてもいいだろう。と個人的に思う。』という話です。個人的に気にいらないと思っただけです。私情です。

2割の法則

経済学に『2割の法則』というものがありまして、お店に来る8割の客が売り上げにつながらないお客です。 残り2割の客の売り上げでその店は生かされている。らしいです。大体合ってる理論です。極端に考えないでね。例外はもちろんある。

『2割の法則』はお客様だけに当てはまることではありません。『出会う人の2割が重要な人になる。』のように人生の様々な場面で応用できます。 『クラスメート40人のうち、よくしゃべるのは8人ぐらい』みたいな。だからといって残りの32人に嫌われていいわけがない。悪評が広まってその8人にも嫌われそう。

『2割を大事にして、8割には嫌われてもいい。』と極端な行動をとってしまうと大半の人に嫌われることになります。 すると立派な嫌われ者です。そんなのまともなお店と思えない。

わざわざ嫌われることもない

さて。クラスメート40人のうち、よくしゃべるのは8人ぐらい。というところまで理解できました。『だから何だ?』って話です。ホントだから何なんだろうね。

と、思った方もおられることでしょう。要は『8割は大事にする必要は無いけど、わざわざ嫌われることもないだろ。むしろ好かれちゃいなよ。』と言いたいわけです。 そこにサービス精神があります。まさに損得関係のない本当のサービスです。これが出来たらたいしたもんです。

重要な2割はもちろん大事です。そしてどうでもいい8割に『気に入らないならお店に来なくてもいい。』などとは言わずに、『まぁ買わなくてもいいんで見ていってくださいよ。お茶ぐらい出しますよ。今私も暇なんで。』 ぐらいの気遣いをしてみてはどうですか。考えておいて。という話です。

善処します

ちなみに、クレーム対応などで『善処します。』という社交辞令があるじゃないですか。『・・・というお客様の声がありましたと上に掛け合っておきます。』みたいなやつ。個人的に一番嫌いです。

だって嘘だもん。嘘をついて逃げてるもん。何もする気はないけど約束せずにそれっぽいことを言って責任を逃れている。一番汚い。私は嘘つきが一番嫌いです。 『善処する。』と言うぐらいなら『買わなくていい。』と言って嫌われて不買運動を起こされて欲しい。責任を取るのが立派な大人です。

最高なのは『何もしないけど嫌いにならないで。』と正直に言って欲しい。 『あなたに合わせた商品やサービスはありませんが、これからもお店に遊びに来て下さい。トイレ綺麗ですよ。コーヒー買って喫煙所でタバコでも吸っていってくださいよ~』と言って欲しい。

おさらい

  • 客にはお店を選ぶ権利がある。
  • ここは間違いだらけのサイト。
  • お茶ぐらい出しますよ。今私も暇なんで。
  • コーヒー買って喫煙所でタバコでも吸っていってください。