根拠や理由を複数述べて説明する

突然ですが言い切っちゃいます。これは真理です。根拠や理由を複数述べて説明するようにしてください。理由が一つしかない説は根拠が弱いです。以上。

おいおい。これはいったいどういうことだ。いきなり何を言っているのでしょうか。根拠弱すぎ。これで納得できるわけがない。そもそも『根拠や理由』ってなんだよ。『根拠』と『理由』は同じだろ。なぜわざわざ分けた。

こちとら会話が上手くなりさえすればよかったのに。ついていけません。お門違いです。

『根拠』と『理由』は違います。似てますけどね。根拠のほうが格上です。草野球とプロ野球みたいなもんです。

根拠は簡単に言うと『妥当な理由』です。説の裏づけとなる証拠です。理由がまかり通る理由が根拠です。理由は『なぜそうなったか』です。間違った思想でも理由になります。動機みたいなもんです。

だから草野球とプロ野球は違うかも。証拠と動機だった。こっちが近い。てか両方合っているんだよね。やっぱ上手く説明出来ない。

例えば遅刻したとします。遅刻の理由が寝坊です。寝坊の理由が寝るのが遅かったからです。寝るのが遅かった理由が前日終電まで残業したからです。遅刻しても許されると思う根拠が前日終電まで残業したからです。それでも許されない理由が社会人の心構えが出来ていないからです。

例えば友達を殺したとします。殺人をした理由が嫌なヤツだったからです。刑事が『コイツが犯人かも・・・』だと思った理由が友人が死んだことをあまり驚かなかったからです。動揺せずにアリバイをスラスラ言ったからです。他の友人と態度が全然違ったからです。

逮捕した根拠は凶器に指紋が残っていたからです。目撃者の証言と特徴が一致したからです。被害者の携帯に下書きしてまだ送信していないメールが残っていたからです。

さて。『根拠』と『理由』は違います。というところまで理解できました。でもそんなことどうでもいいです。今回は根拠や理由が一つじゃ弱いという話です。

根拠一つで１００％合っているならいいですが。そんなケースはほとんど無いです。自然の法則ぐらいです。『地球には重力があるからボールを投げてもいつか落ちるよ』ぐらいのレベルの説だけです。

『友人が死んだことをあまり驚かなかったからアイツが犯人です。』と言われて動く人なんていません。根拠が弱すぎます。根拠になってません。『お前が死ね』って言われます。

根拠を３つぐらい提示してようやく『ちょっと怪しいな・・・』となります。『よし！お前に捜査を任せる。』となります。山が動き出しました。証拠がないと逮捕は出来ませんが捜査をしないと証拠を探せません。根拠を３つ出した甲斐がありました。

『毎日運動すると健康にいいよ。』と言われてもやる気がしません。もともとめんどくさくて運動をしていないのに。それ一個じゃ根拠が弱いです。『健康。ストレス発散、痩せる。脳の活性化。』とたくさん理由を言うと『やってみようかな・・・』と思う人がぼちぼち出てきます。

根拠が一つじゃまず人は動きません。人を動かしたいならいろんな角度の根拠をたくさん提示するようにしましょう。そもそも世の中は人の意見を否定したいヤツばっかりです。ほぼ合っている根拠でも否定してくるやつはたくさんいます。根拠一つじゃ絶対伝わらない。

さて。理由が一つじゃ人は動かない。というところまで理解できました。それで話は終わりです。と思いきや。最後に言いたい事がありまして。それは・・・ズバリ『動かないやつは動かない』コレです。

１００％理論が合っていても信じない人はいます。ホントですか。さすがに言い過ぎ。９９％理論が合っていても動かない人はいます。こっちにします。『保障はあるのか！？』と言って絶対折れない人がいます。

それを説得するのはもう無理です。というか逆に怪しいです。別の理由があるんですよ。きっと。相手の主張を納得してはいけない理由があるのです。

遅刻の理由がどんなに妥当でも『でも社会人として遅刻は絶対ダメだろ！』と一歩もひかない人がいるとするじゃないですか。その人は『怒りたいだけ』です。『遅刻してはいけないことを説明したい』わけじゃありません。大声出して怒鳴りたいんです。

その人と『遅刻の妥当性』を議論しても無駄です。目的が違うので。その人は怒れれば理由は何でもいいです。『社会人として遅刻は絶対ダメ』が上手く使えるのでそれ一本で怒り続けるのみです。

ムカついたから怒っているんじゃないですかね。興奮が冷めるまで怒るのが目的なので言い訳するともっと怒ります。反省してる演技をしてさっさと終わらせたほうがいいと思います。そして二度と関わらないようにしましょう。

おさらい