友達の定義 - コミュニケーション博士の話し上手になる方法

友達の定義

突然ですが『本当の友達とは何か？』についての講義を始めます。なぜそんな話をするのかと言うと『この話がしたい』と思いついたからです。 そして先に結論を言うと答えはありません。もっと言うと『あなたが今思っている友達の定義が正解』が答えです。

おいおい、これはいったいどういうことだ。突然何を言っているのでしょうか。だって『会話が上手くなる方法』で、『本当の友達とは何か？』だってさ。 しかも答えはないとか言ってるし。こちとら会話が上手くなりさえすればよかったのに。ついていけません。お門違いです。

哲学に正解はない

辞書の意味で言うと『志が同じ人。同等の相手。』が友達です。でもここで言いたいのは哲学で言うところの『友達の定義』です。そもそも『同等の相手』っておかしいでしょ。

クラスメートは同等です。同じ学校に進学すれば志も同じです。でもしゃべったことがないクラスメートだっているし。それを友達と呼んでいいのか。しゃべったことはあるけど自分から近づきたくない嫌いなやつだっているし。それを友達と呼んでいいのか。

このように『言い出したらキリがない曖昧な定義の言葉を納得出来るようにする』のが哲学です。そして自分が納得できたところが正解です。あなたが納得した答えに納得できない人もいます。 各自が納得できた答えが各自の正解です。それが哲学です。だから『正解はない』と言いました。

哲学をする意味

なぜ突然今から哲学を始めるのか。まぁ、疑問があって答えがわからないと不安じゃないですか。『信号の緑はなぜ青と呼ぶの？』と悩みだしたら眠れないじゃないですか。

それで信号だったら『日本では昔から緑を青と呼ぶ風習があるから。緑の葉っぱを青葉と呼んだりするし。』と答えはあります。でも『生きる意味とは？』などの哲学には答えはありません。

答えがある疑問を解くのが勉強で、答えがない問題を解くのが哲学です。本質は同じです。哲学をする意味は知識の収集です。 謎解きゲームで遊ぶのと同じです。自己満足です。賢くなるためです。夜に眠れるようになるためです。必要がない人には必要ないです。

一緒にいてメリットがあるのが友達

とりあえず思いつくのはコレです。よくある答えです。デメリットがある人と一緒にいる気がしません。足を引っ張られてイライラします。そのうち借金の保証人にされて逃げられます。 『一緒にいたら楽しい』というのもメリットだし。もうこれが正解でよくないですか。

じゃあ俺はソレでいいや。そう思ったあなたに質問です。学校の先生は勉強を教えてくれます。一緒にいるとメリットがあります。学校の先生は友達ですね。 と言いたい所ですが『同等の相手』が友達でした。やっぱり先生は友達じゃありません。揚げ足を取ろうと早とちりしました。

では友達が事故をおこして脳死になりました。もう二度と会話が出来ません。お見舞いに来ても寝ているのを見てるだけです。そうなったらメリットはなくなります。もう友達じゃないですね。

メリットなんか関係ない。自然と一緒にいられる人が友達だ。

じゃあ友達がアメリカに留学して、そのまま一生会うことがなかったらたら友達じゃないです。一緒にいられないので。アメリカに行く前まで友達でした。

と言いたい所ですが『自然と一緒にいられる』ことには変わりないです。ただ偶然一緒にいなかっただけです。じゃあこれが友達だ。どうやら正解が見つかりました。

お互い同じことを求めていれば友達

やっと『友達の定義』が分かりました。答えは『メリットが関係なく一緒にいられる人』です。でも実は『メリットがある人が友達』も間違っていません。 それどころか『一緒にいて楽しけりゃいい』でも友達です。『本音を言える人』でも友達です。『何でも言うことを聞いてくれる人』でもいいです。

『自分が思う友達』が友達です。だって最初にそう言ったじゃないですか。ただ一つくわえるとしたら『お互い同じことを思っている必要がある』ことです。 自分が『本音を言える人が友達』だと思っていても相手は『一緒にいて楽しけりゃいい』と思っているかもしれません。そのうち一緒にいるのがイヤになりそう。いつかケンカするのが目に見えてる。

欲しい友達を決めたら自分がそうなる

つまり問題は『友達の定義』ではないのです。そこは何でも良かったのです。問題は『自分がそうなる』ことです。だってお互いがそれを求めているわけだから。自分が期待にこたえられないと始まらない。 まさかの結末。最初から考え方が間違っていたのです。

『本音を言える人が友達』だと思っている人は嘘をつかないようにしましょう。友達が出来ません。『一緒にいて楽しけりゃいい』と思っている人は自分が楽しくなりましょう。友達が出来ません。そういう結論です。

と、ソクラテスが言っていました。考えたのボクじゃないよ。ちなみに私は一期一会を大事にするタイプなので、知り合いになった同等の人は全部友達です。