原案だけ面白くてもまともな作品にならない - コミュニケーション博士の話し上手になる方法

原案だけ面白くてもまともな作品にならない

原案だけ面白くてもまともな作品にならない

突然ですが言い切っちゃいます。これは真理です。原案だけ面白くてもまともな作品になりません。 面白い話を思いついたとしても監督の腕次第で全然面白くない作品になります。脚本・演出・出演者・音楽すべて揃って面白い映画になります。

おいおい。これはいったいどういうことだ。いきなり何を言っているのでしょうか。 だって映画を撮る予定なんて無いからね。突然関係ない話が始まって意味不明。 こちとら会話が上手くなりさえすればよかったのに。ついていけません。お門違いです。

面白くしゃべることが結構大変

映画はただの例え話です。突然例え話から話し始めて本題に入るるという技です。話術の一つです。演出です。これをフリートークに置き換えて考えればいいです。

昨日珍事件が起きたとして『これはウケるぞ』と思ったとするじゃないですか。でもそれを面白くしゃべることが実は結構大変だったりします。普通にしゃべっても、まぁウケません。

言い回しや擬音やワードセンスに前フリからのオチ。表情や声のトーンに緩急に誘い笑い。話を面白く展開させるために必要な要素は大量にあります。 アドリブでそれらを肉付けするのは至難の業です。一旦一人で考えて肉付けする作業をやったほうがいいと思います。私はやります。

学校の授業ってつまんない

勉強ってつまんないじゃないですか。でもホントは違うと思うんですよね。本当は授業が面白くないんですよ。先生が面白くないんですよ。教科書が面白くないんですよ。

だってキングダム面白いですよね。バガボンド面白いですよね。歴史って面白いんですよ。 源平合戦も信長の野望も第二次世界大戦も全部面白いです。つまんないのは先生と教科書です。勉強がつまんないじゃない

それは演出の差です。言い回しや擬音やワードセンスに前フリからのオチです。 せっかくネタは面白いのに先生のせいで台無しです。面白い日本の歴史が台無しです。数学も英語もネタは面白いです。

演出する

さて、ネタが良くても面白くしゃべることが大変です。というところまで理解できました。じゃあ一発やってみますか。その肉付けとやらを。 例として私がやってみます。それでなんとなく分かってください。最後は自分でやらないといけません。

じゃあ題材は『桃太郎』にしましょうか。みんな知っている話がやりやすいです。もとの話を説明しなくていいからね。 あと、相手は『桃太郎』を知らないことにします。

桃太郎

『ちょっと聞いて』

まずここから言いましょうか。相手が聞く姿勢にならないとこっちが何をしゃべっても無駄です。 『聞く?ちゃんと聞く?話すよ?いい?』しつこく聞いてみましょうか。相手によっては怒りますが。

『昔の話なんだけど。たぶん聖徳太子辺りの話。6世紀7世紀ぐらい。高句麗とか百済とかの頃。』

と時代を適当に決めちゃいましょうか。時代に大した意味はないしね。歴史の情報がちょっと分かってためになるし。『昔っていつ?』と聞かれるめんどくさいし。 でもちゃんとネットで調べてから言いましょう。嘘ついちゃダメです。その人がまた人に言うかもしれない。

『子供がいない老夫婦がいたのね。年金もない時代なのに老後が大変。』

大人の会話なので『おじいさんおばあさん』はちょっと馬鹿にした感じがします。スマートな言い回しをしましょう。 そのあと一言風刺の効いたジョークというかツッコミですかね。オチ以外でも盛り上げておきたい。あきちゃうからね。

『ある日。おばあさんが川に行ったら。大きな桃が流れてきたんだって。ありえないデカさの。これくらい。松井の顔よりデカい。』

大きさは典型的な例え話チャンスです。ここで笑わせないでどこで笑わせるんだという箇所です。 『レモン1000個分』とか『新幹線に乗る距離』とか『セントバーナードとあとチワワ2匹分』とか日ごろからいっぱい考えておきましょう。ウケたらストックして別の機会にまた言いましょう。

面倒だからここで終わり

さて。桃太郎を最後までやってもよかったんですけど。めんどくさいのでここでやめます。桃太郎もまだ登場してないけど。 そもそも題材が面白くないし。やる気が出ない。桃太郎の続きが気になる人はネットで調べて。鬼退治した後の話もあるから。

とにかく普段から考えていないとこんな脚色できません。通勤バスやお風呂でこれくらい考えておきましょう。 例えとか歴史の情報とか他の話でも使えるからね。人の話にも割って入れます。『小食デブの食べる量ぐらい?』みたいな。

脚色になれてくればそのうちアドリブで脚色できるようになります。1000話ぐらい脚色したころには。

おさらい

  • つまんないのは先生と教科書。
  • みんな知っている話がやりやすい。
  • 大きさは例え話チャンス。
  • 鬼退治した後の話もある。