使う言葉の意味が微妙に違うから話が入ってこない - コミュニケーション博士の話し上手になる方法

使う言葉の意味が微妙に違うから話が入ってこない

使う言葉の意味が微妙に違うから話が入ってこない

突然ですが言い切っちゃいます。これは真理です。話が下手な人は使う言葉の意味が微妙に違います。 例えば携帯で写真を撮ることを『写メ』って言ったりね。ホントは写真付きでメールを送ることが『写メ』です。まぁ意味は分かりますよ。『写メを撮る』と言えば撮影オンリーです。

おいおい。これはいったいどういうことだ。いきなり何を言っているのだ。 だって意味が分かるならいいだろ。むしろ分かりやすく言葉を置き換えているんだろ。逆に話し上手じゃん。細かいことを指摘するほうが面白くないわ。

こちとら会話が上手くなりさえすればよかったのに。ついていけません。お門違いです。

分かりやすく言葉を置き換える

分かりやすく言葉を置き換えることは良い事です。話し上手のテクニックの一つです。使いこなせれば話し上手です。というか『写メ』のことはいいです。その言葉はもうかなり浸透しているので。例えが悪かったかもしれない。

問題はその話し上手のテクニックを上手く使いこなしていない人です。使いこなせれば話し上手、使いこなしていないなら話が下手です。

『リフティングが3回できる』は『リフティングが下手』というのと同じです。3回って全然ボールを使いこなしていません。そのレベルで使っているようなものです。何の役にも立たない。そのテクニックを本番で使うのやめて。

じゃあ例をもう一個。私の知り合いでイラストのことを『アニメ』という人がいます。アニメは動画のことです。意味が違うんだよなぁ。 言いたい事は分かるけど間違っているのでいちいち引っかかります。イラストはイラストでいいのに何でアニメって言い直すんだろう。指摘したことはあるけど全然直らない。

直らないどころかそれだけじゃないもん。『アイツは性格が悪い』とか言うといつの間にか『口が悪い』に変わってたりする。またわざわざ言い直して間違ってる。 そのまま『性格が悪い』で合ってるのに。なんで『口が悪い』に言い直すんだろう。

余計話が入ってこない

言い直すことで分かりやすくしようとしているわけですが、意味が間違っていると余計話が入って来ません。言いたいことの意味は分かるので一旦流しますが、『ん?』ってなります。2,3秒固まります。

ここで指摘するとまた時間を食うので、意味が分かった以上スルーするわけですが、まぁイライラしますね。完全にいらない2,3秒です。言い直さないでそのまま言って欲しい。

下手の横好き

さて、話が下手な人は使う言葉の意味が微妙に違うというところまで理解できました。いったいなぜこんな現象が起こるのか。おそらくこれがいわゆる『下手の横好き』です。

『言葉を言い換えると分かりやすくなる』というテクニックは知っているんですよ。だから披露するんですが。とにかくヘタクソ。ただの不器用です。不器用を自覚せずに何でも出来ると思っている人が下手の横好きになります。

そういえば知り合いに見事な下手の横好きがいるので特徴を書いておきます。当てはまれば下手の横好きです。その実体は勘違いした不器用です。チェックしてみましょう。

自分のアピールポイントを『器用なこと』だと思っている

知り合いの下手の横好きは自分のことを器用だと思っています。もう自分で言っています。『お前の良いところ何?』と聞くと『器用なところ』とあっさり言います。 まぁ何をやっても下手なんで不器用なのはバレてますが。 『お前ホントは不器用じゃないの』と指摘すると本気で怒ります。自分の器用さを信じて誇りを持っています。

この間私の自転車がパンクして『近くに自転車屋さんある?』って聞いたら『直してやる』って言われたので、直してもらったら次の日に直したところがまたパンクしました。下手です。漫画みたい。 パンク修理のやりかたは知っていたようですがヘタクソでした。見事な下手の横好きです。

そして失敗したことを認めません。『一日乗れたから完全な失敗ではない』と言い張ります。終いには『乗り方が悪い』とか言い出します。乗り方次第なんて修理が完成したとはいえない。

とにかく失敗したことを認めません。だって認めると不器用になってしまうので。自分は器用だと信じています。

自分が出来ないことは努力が必要と言う

知り合いの下手の横好きは自分が出来ないことは『それは努力しないと普通は出来ないことだ』と言います。そして『自分は努力してないから出来ない』と言います。 そして自分が出来ることは『これはセンスがあれば出来る』と言います。

そいつドラムがちょっと叩けるんですよ。ドラムって実は一週間も練習すればライブが出来るくらいにはなるんですよ。プロ並の凄いことは出来ませんが。 ドンタンドンタンを5分叩き続ければ趣味バンドの演奏ぐらいできます。一週間もあれば余裕です。そいつはそれが出来ます。『ジャズドラム叩いて』と言うと『俺はロックだから』とか言って逃げます。

『ドラムはセンスで叩く』と言い切ってます。聞いてて痛いですが流しました。かわいそうなヤツです。ちなみにそいつは最初キーボードを練習してましたがライブのレベルに上達できずに諦めてました。 そいつが言うには『キーボードは凄い努力をしないと普通は弾けない』らしいです。ドラムはセンスでキーボードは努力です。

とにかく出来ないことを認めません。だってそう言わないと不器用になってしまうので。自分は器用だと信じています。

自分がやらないことは普通やらないと言う

知り合いの下手の横好きは自分がやらないことは『それは普通やらない』と言います。『料理が得意』というので食べに行ったら、出てきたものはカレーでした。5時間かけて作ったそうです。 味は私が好きなカレーと違うので別に美味しくありませんでした。私が20分で作ったカレーのほうが美味しいです。私にとっては。

料理は私も結構やるので『唐揚げとか肉じゃがとかよく作るよ』と言ったら『普通男はそんなの作らない』そうです。自分が作ったことない料理は普通は作らないものだそうです。だから作れないわけではない。 普通作らない料理だから作ったことがないだけだ。

とにかく他人が出来ることを認めません。だってそう言わないと相手のほうが自分より器用になってしまうので。自分のほうが器用だと信じています。

口下手を自覚する

さて、下手の横好きはどうでもいいです。さっきの話は日ごろの不満が溜まっているのでぶちまけただけです。関係ないのでもう忘れてしまいましょう。話を戻します。

えーと。それで。話が下手な人は使う言葉の意味が微妙に違うというところまで理解できました。そしてその理由は言葉の置き換えがヘタクソだからです。 おそらく『言葉を理解していない』だけです。単純に頭が悪いだけです。

だからちゃんと言葉を正しく理解しましょう。日常で使われている言葉は間違いだらけです。『敷居が高い』など間違って使われていますよ。 『敷居が高いお店』は『以前迷惑をかけて入りづらいお店』のことです。『値段が高いお店』じゃありません。

『確信犯』は自分の信じる正義のために犯罪を犯すことです。間違ってると分かっててやることじゃありません。

でも十分世間に認識されている誤用なら使ってよさそうな気もする。そっちのほうが分かりやすいしね。まぁそういうのが確信犯なわけですけど。誤用だと分かっているけど逆に良いと思って使うのは確信犯です。

おさらい

  • 写真付きでメールを送ることが『写メ』。
  • 乗り方次第なんて修理が成功したとはいえない。
  • ドラムは一週間も練習すればライブが出来る。
  • 以前迷惑をかけて入りづらいお店が敷居が高い店。